日本の教育に於いて、日本人としてこの日本に生まれたことの意義と日本人としてなすべきことを指導すべきである。その一環として、誇りある民族の歴史の中で先の大戦に至る道のりを正確に指導し、日本人として生まれた時からの宿命としての課題がることを指導すべきである。
それは、米英等に修正を求めなくてはならない課題である。日本政府は、国連を中心とする外交を推進するとしているが、その国連とは、米国等の戦勝国が彼等の都合に合わせて、戦争終結前に設置した機関であること。その動かざる証拠として、1945年6月26日付の国連憲章53条2項に”敵国”を定義している。その敵国とは、国連設置時に加盟した国(米国とその連合国であり、戦勝国を意味する)の敵を意味している。言うまでもなく、この敵国の中に日本は、含まれている。
未だに、敵国として見做されている日本が世界第二位の拠出金を負担しなくてはならないのであろうか。国連だけではない。IMF,WB等でも同じである。先の大戦が日本の自存自衛のための戦争であり充分正当化されているとするならば、この課題の解消を図るべきだ。
しかしながら、この課題には、多数の国が関与するため結論が出るには相当の時間と労力が必要とされるであろう。ならば、自国だけで解決可能な課題に取り組むべきである。それは、米国により押し付けられたとされる現行違法憲法を破棄することである。これにより国連の”敵国”条項破棄以上の効果が見込まれる。
「諸悪の因 現憲法」 谷口雅春 日本教文社刊 より
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一方、帝国議会に於いても同じことがいえたのであります。もしこの憲法に対して正面から公然と反対でもしたら、戦争犯罪人として巣鴨送りとなるかもしれない、或いは追放という処分を受けて国民としての権利を一切剥奪されるかもしれぬというような状態なのであります。国会議員というども正面からから反対はできません。やむなくこの占領憲法草案は衆議院を通過し、そして貴族院へ廻って来たのです。
貴族院というのは皆さんご存知の昔のお大名の子孫(華族)で所謂皇室の藩屏です。それと特に天皇から選ばれた勅選議員とです。いずれも天皇の御楯となって大いに忠義を尽くすというような人たちばかりが貴族院議員となっていたわけです。この間まで参議院議長をしておられた重宗雄三(※)さんも、その当時は貴族院議員であったのです。その重宗さんがある講演会の時にこう話された。
「今の日本国憲法の案が貴族院に廻ってきた時、貴族院では、天皇を政治の圏外に追い出してしまうような憲法を断じて通すべきでないと思った。けれども正面から反対を唱えるわけにも行かない。だったら出来るだけ時間を引き延ばして、審議未了で廃案にしてしまうほかない。というわけで時間を一所懸命引き延ばしておった。いよいよ最後の日の午後十二時五分前になって来た。もう五分頑張って引き延ばしたら廃案になるというその十二時五分前です。ところがその十二時五分前になったら帝国議会のすべての時計が止まってしまった。何時までたっても十二時にはならぬ。やむを得ず通過させてしまった。」
これはマッカーサー司令部が命令によって帝国議会の時計を全部止めてしまったためです。こういう悪辣な手段で強引に成立させられた憲法が、今の日本国憲法なのです。それでもなお、自主的に成立したと考えている方もあるようですが、果たして押しつけられたものでないかどうか、その成立過程を見て行ったら明らかなことですが、詳しくは別に私の書いた本『憲法の正しい理解』(日本教文社刊)をお読みください。成立過程を見ただけでも今の憲法が無効であることがはっきりしています。
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